椿 純一
拝啓
日本の温泉文化のユネスコ無形文化遺産登録を心より応援申し上げます。
古来より日本人の生活に深く根付いてきた温泉文化は、単なる入浴習慣を超え、癒しと交流の場、地域の歴史や風土と結びついた貴重な文化遺産です。その中でも、島根県安来市にある足立美術館に隣接する「竹葉」は、日本の温泉文化の真髄を今に伝える素晴らしい宿であると感じております。
竹葉の小幡美香女将は、源泉かけ流しの湯を守り続け、日本古来の温泉文化を体現しておられます。小幡女将の、地域の自然との調和を大切にしながら温泉文化を次世代に伝える姿勢は、まさに日本の温泉文化の継承者として称賛に値するものです。
日本の温泉には、地域ごとの多様な入浴習慣や作法、温泉を中心とした地域コミュニティの形成、四季折々の景観と共に楽しむ湯浴みの文化など、世界に誇るべき無形の文化的価値があります。特に「竹葉」のような由緒ある温泉宿が守り続ける「源泉かけ流し」の伝統は、水資源を大切にする日本人の精神性をも表しています。
温泉は単なる観光資源ではなく、日本人の精神性や美意識、地域社会との関わりを映し出す鏡でもあります。この貴重な文化的資産を世界的に認知いただくことは、日本文化の多様性と深みを国際社会に発信する絶好の機会となるでしょう。
小幡美香女将をはじめとする全国の温泉文化の守り手の皆様のご尽力に敬意を表するとともに、日本の温泉文化がユネスコ無形文化遺産に登録されることを心より願っております。
敬具