経過報告
どうも市民審議会の片岡です。
今回も4月23日のシンポジウムで登壇していただく明和先生の動画から、共有したい内容をお伝えします。
3年前に始まった感染対策、マスク、消毒、ソーシャルディスタンス。
これら3つの内容は、大人よりも子どもたちにとってとても厳しいものだったと思います。
というのも、子どもと大人の脳は全く違うものだからです。
すでに成長して社会というものを肌身に感じている大人は、今までの経験やインプットされた情報から、ストレスを感じながらも対応できます。
しかし、これからいろんな物事を体験して、学習し脳を発達させていく子どもたちは違います。
例えば、マスクをしてれば、息苦しくて脳に酸素が到達しにくいだけではなく、相手の口元や表情が見えません。
それによって、相手がどのような感情を持っているのかを学習する機会が失われてしまうということです。
最近、繋がりのある保育士さんが、「園で子ども同士の喧嘩やいざこざが増えてる気がする」と言われていました。
それも相手の表情が読めない、もしくは今までの3年間で他者の感情を理解するという学習ができなかったから、とも考えれます。
こちら、全国私立保育連盟(研修部)『コロナ禍のヒトの育ち』京都大学大学院 明和 政子教授 WEB研修01 からのスライドです。
マスクで人の表情が見えない以外にも、子どもたちにとってつらいこと、それは密になれないということです。
明和先生によると哺乳類は、他者との身体接触なしに生存できない、と言われています。
またヒトは、集団生活において育児をしていきているため、母親自身も孤独を感じるとストレスが溜まってしまいます。
小さい子どもたちほど遊ぶときは、他の子との距離が近く、ひっつきもっつきで遊んでいます。
距離をとり、離れて生活をしないといけないというのは、子どもたちにとって非常に酷な環境でしょう。
また、こういった研究もあるそうです。
こちら、語学(中国語)の学習をリアル(対面)で行った場合と、同じ内容をモニターを通じてバーチャルで行った場合を比較した研究です。
この研究の結果として、対面で行った場合、その言語の同じ音を聞いた時に脳神経が反応しやすいことがわかったそうです。
つまり、バーチャルはリアルの代替にはならないということです。
これが本当に大事だと思います。
3月半ばにマスクの着用が任意と、政府の広報があり、感染対策も今後緩和されていくと思いますが、この3年間で子どもたちが受けた影響を確認することは、今後の子育てを考える際に必須です。
感染対策についてもそうですが、society 5.0などのヴァーチャル空間をリアルの代替にしていこうとする社会の流れもあります。
ぜひ、学んでおきましょう。
4月23日(日)「ポストコロナの子育てシンポジウム」を開催します。
ぜひ、ご来場ください。遠方の方は、オンラインでご視聴ください。