桑田 敬子
「LGBT理解増進法」が2023年6月16日に国会で可決・成立。人は外見から男女どちらか決めつけられることなく、男だから女だからと扱いを差別されることはない社会を作っていく法律を、すでに一年前にさっさと通しながら、なぜ、天皇に限っては、女性天皇ではダメなのでしょうか。
皇紀2681年、万世一系で男性天皇の遺伝子を正統の血筋としてつないでいくのが、日本固有の先祖代々、連綿と伝わる伝統だからでしょうか。
1979年、スウェーデンが男女を問わず第一子優先で国王の継承権を認めるようになり、その後、オランダ、ノルウェー、ベルギーがそれに続いています。英国、スペイン、デンマークでも、王位継承権の男女平等化が議論されています。
ヨーロッパに限れば、王室がある国は7カ国。その中で、現在女王が在位しているのは、イギリスのエリザベス女王が2022年9月に亡くなられ、デンマークのマルグレーテ女王が2024年1月に退位されて、今や0カ国となりました。
しかし、今後、スウェーデン、オランダ、ベルギー、スペインの4カ国では、王女が第一位の王位継承者しとて控えているので、今後、続々と女王が誕生します。
日本のマスコミは、女性の王位継承者が今後続くというヨーロッパの現状を、全く報道しません。
世界常識の水準に日本も並べるようにと、男女差別をとにかくなくさねばと、LGBT法案は、とりあえず形から先に格好をつけてすぐに通すのに、方や女性天皇はやはり心情的に許しがたい、想像もできない、というのが日本の根強い男性優位の考え方なのではと思います。
しかし、明治維新から200年をかけて、相次ぐ戦争、いったんは経済大国日本と持ち上げられても、その後の急速な衰退、貧困化、政治家による売国と脱税、人口減とまでなって、ここまで没落し、もうかつての日本ではなくなってきている日本に、今、希望の星は、女性天皇、愛子様しか残っていません。愛子天皇は、国民の最後の、日本の残像だけでもいい、日本存続の望みです。