野上祐介
遺伝子工学と聞くとさも科学的な定式化された法則に依拠したロバストな制御体系を持つ精緻なイメージを抱く方がほとんどのようですが、私には子供の遊びと同じように見えます。生命科学は文字通り神の領域であり、人間が遺伝子を切り貼りしてそれを「遺伝子工学」と驕り高ぶって称することの危険性は計り知れません。かれこれ四十数年前に分子生物学の入門書読んだときに感じた暗い気持ち、今に繋がる流れを感じていました。私は門外漢ですが、日本の現状は正に世界の安価で実験体が入手できる実験場、それを喜々としてビジネスチャンスとして叢がる者たちに席巻されていると考えます。かかる現状認識でありますから、本会の活動の非常に大きいと考えます。不召而自来