旧統一教会に対する解散命令を憂慮する署名
旧統一教会に対する解散命令を憂慮する署名
- 提出先:東京地方裁判所 裁判官 殿
活動詳細
旧統一教会(世界平和統一家庭連合)に対して、宗教法人法の法人格として解散を請求する動きがあることに対し、私たちは憂慮をしていることを宣言します。
安倍晋三元総理銃撃事件以降、旧統一教会への批判が急速に高まり、しばしは行き過ぎとも取れるメディア報道が見られるようになりました。ここで私たちは、自らの理性の力によって立ち止まって考えるべき時であると考えます。
旧統一教会は韓国由来のキリスト教系の新宗教です。その点では問題はありません。しかし、日本への伝道初期から、家庭崩壊、学業放棄、違法な霊感商法など大きな社会問題の原因となったことを、私たちは看過することができません。この点で私たちは、旧統一教会に対して一歩も譲歩することはあり得ません。絶対にこれらの問題を解決すべきであると、旧統一教会に強く求めます。
確かに旧統一教会の教団としての罪は重く、徹底的に批判すべきでしょう。しかし、そこに集っている個々の人々の信仰に対して敬意がないところに、妥当な批判が成り立つのでしょうか。問題がある団体の中に、たとえそれでもその団体を愛し集っている個々の人たちの信仰と優しさを押し潰すことがないように、理性に基づく忍耐によって、しっかりとした、確固とした批判を行うべきです。
いかなる宗教にも暗い過去があります。例えば、私たちがせいぜい葬式の時だけに関わる自分の家の宗教が、3、400年ほどさかのぼったとき、一体どうだったかを思い返すべきです。仏教は幕府の言いなりにキリシタンを弾圧し、一方のキリスト教はといえばヨーロッパで政治と一体化して殺し合いを行っていました。私たちは、そのような残酷な悪の歴史を背負っているにもかかわらず、旧統一教会の人たちに対してはまるで無罪かのようにふるまっています。しかし、それは決して許されないことです。まず私たちは、無意識に信じている自分たちの宗教が過去の悪を社会によって許容してもらったうえで、なお憲法で信教の自由を保障されているという「ありがたさ」を噛みしめるべきであると思います。
そのような自らの悪を自覚した私たちは、旧統一教会の解散命令請求に賛成すべきでしょうか。もちろんNOです。どのような人であっても信仰の自由があります。またどのような人であっても私たちと同じ人間なのです。ですから、旧統一教会の個々の信徒たちを信頼し、彼らを「善導する」(良いほうに導く)ことが憲法の理念に基づいた行動です。
旧統一教会は2009年のコンプライアンス宣言以来、自分たちの活動を反省し続けてきました。私たちが過去の「蛮行」を見て反省を行うように、旧統一教会の人たちも自らの「悪」と向き合い、行いを改め始めているのです。私たちは、彼らのその動きを、純粋な信仰に基づくものだと信じたいと思います。
そのような改善を行おうと志している旧統一教会へのバッシングはまさに「現代の魔女狩り」であると言わざるを得ません。また、万が一にも、そのようなバッシングに基づく解散命令が出されるとするなら、すでに行われている私たちの自由な宗教活動を萎縮させ、憲法に反していると明言いたします。
最後に言います。旧統一教会に対する解散命令を認めないでください。
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