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イタリアに学び、単科精神科病院を廃止して人権を守る精神医療へ

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イタリアに学び、単科精神科病院を廃止して人権を守る精神医療へ

  • 提出先:厚労省 国会
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作成者:ジナブリ

活動詳細

はじめに

私たちは、日本の精神医療を、長期の精神科病院入院に依存する仕組みから、地域で暮らしながら必要な医療を受けられる仕組みへ転換することを求めます。

イタリアで行われた精神科医療改革などを参考に、精神科病院への長期入院をできる限り減らし、認知症など専門的な入院医療が必要な場合には専門病院を整備するとともに、精神疾患については総合病院の精神科、地域の精神科医療、訪問支援、住居・福祉サービスなどを組み合わせて支える医療体制への転換を求めます。

また、精神科医療において、本人の意思や尊厳、身体の自由、適正な手続が十分に保障される制度を整備し、不必要な長期入院や過度な行動制限など、人権を侵害するおそれのある医療をなくすことを目指します。

活動を立ち上げた理由

日本では、精神疾患の治療を必要とする人が、地域で生活しながら医療や福祉の支援を受けるのではなく、精神科病院に長期間入院することがあります。その結果、本人の意思に反して長期間にわたり自由を制限され、地域で生活する権利、家族や友人との関係、仕事や学習の機会などが失われるなど、深刻な人権上の問題につながる場合があります。

精神科医療には、急性期の治療、身体合併症への対応、認知症への専門的対応、危機的状況への対応、退院支援、地域生活への移行支援など、重要な役割があります。精神疾患のある人に必要な医療を提供すること自体は重要です。

しかし、本来必要な治療期間を超えて入院が長期化すれば、医療の必要性よりも「入院を継続すること」が中心となる危険があります。特に、精神科医療が一般医療から分離された単科の精神科病院を中心として提供されてきた日本では、入院患者を長期間受け入れることを前提とした医療提供体制が形成されてきました。

精神疾患のある人すべてが入院治療を必要とするわけではありません。多くの人は、外来医療、訪問支援、福祉サービス、住居支援、就労支援などを利用しながら地域で生活することができます。それにもかかわらず、入院を中心とした仕組みが維持されれば、必要以上の入院や長期入院を生み出す構造につながる可能性があります。

また、病院は医療機関として経営を維持する必要があるため、入院患者が減少すれば病院の収入にも影響します。そのため、医療上の必要性とは別に、病床を維持し、入院患者を確保することが経営上の課題となり得ます。

もちろん、すべての精神科病院や精神科医療従事者が、利益を得ることを目的として患者を長期間入院させているという意味ではありません。しかし、病院の経営を入院医療に依存する仕組みと、患者の長期入院が結びつく可能性があること自体が、制度として検証されるべき重要な問題です。

入院が長期化すると、本人が地域社会から切り離され、住み慣れた地域で暮らす機会、仕事や学習をする機会、家族や友人との関係を維持する機会を失う可能性があります。さらに、本人が退院を希望していても、地域で生活するための住居、所得、医療、福祉、就労などの支援体制が十分でなければ、退院が困難になることがあります。

このような状況が長期間続けば、単に「治療のための入院」という問題にとどまらず、本人の自由、自己決定、地域で生活する権利を長期間制限することにつながります。そして、そのような長期入院が経済的・制度的に維持される構造が存在するのであれば、それは精神科医療における重大な人権上の問題として検証されなければなりません。

私たちは、精神疾患があることを理由として、本人の自由や地域で暮らす権利が過度に制限されることのない精神医療を目指すべきだと考えます。

そのためには、単に精神科病院の中での医療を改善するだけではなく、精神科病院への長期入院を前提とした医療提供体制そのものを見直すことが必要です。

急性期など入院医療が必要な場合には適切な医療を提供し、その一方で、治療上の必要性がなくなった人については、できる限り速やかに地域生活へ移行できる仕組みを整える必要があります。

具体的には、精神科病院中心の医療から、一般医療との連携を強化し、外来医療、訪問医療、地域の精神保健福祉サービス、住居支援、所得保障、就労支援などを組み合わせた地域生活中心の医療・福祉体制への転換を進めるべきです。

また、病院が入院患者を確保することによって経営を維持するのではなく、患者が地域で生活できるよう支援することにも十分な財源が配分される制度へと転換する必要があります。

精神疾患のある人を「長く病院に入れておくこと」ではなく、「必要な医療を受けながら地域で自分らしく生活できること」を医療制度の重要な目標とすべきです。

私たちは、精神科病院中心の医療から地域生活を中心とした医療・福祉体制への転換について、当事者、家族、医療・福祉関係者、専門家、行政、そして社会全体で議論することを求めます。

そして、精神疾患のある人が、必要な医療を受ける権利と同時に、地域で自由に暮らし、学び、働き、人間関係を築き、自分の人生を自ら決定する権利を保障される社会を目指します。


解決したい問題

私たちが解決したいのは、個々の医療機関だけの問題ではなく、精神医療全体の制度・仕組みに関わる問題です。

1.長期入院を減らすこと

精神疾患の治療が必要な場合でも、治療が終了した後まで入院が長期化することがないよう、入院の必要性を継続的かつ客観的に確認する仕組みが必要です。

2.本人の意思と尊厳を尊重すること

精神科医療では、本人の意思に反して入院や行動制限が行われる場合があります。

そのため、入院の必要性、継続の必要性、退院の可能性について、本人に分かりやすく説明し、独立した立場から審査できる仕組みを強化する必要があります。

3.地域で生活できる支援を整備すること

退院しても住居、仕事、所得、訪問支援、通院支援などがなければ、地域生活を続けることは困難です。

そのため、単に「退院させる」のではなく、退院後に安心して生活できる社会的基盤を整備することが必要です。

4.身体疾患と精神疾患を分けすぎない医療にすること

精神疾患のある人も、当然ながら身体疾患の治療を必要とします。

総合病院の中で精神科と身体科が連携し、精神疾患のある人も一般の医療を受けやすい体制を整備することが重要です。

5.精神医療における人権保障を強化すること

入院、隔離、身体拘束など、本人の自由を制限する措置については、必要性・相当性・期間を厳格に確認し、本人が独立した機関に不服を申し立てられる仕組みを整えることを求めます。

6.「入院日数」ではなく、治療や地域生活への移行という「成果」を評価する制度へ

精神医療では、患者が必要な医療を受けた後、できるだけ早く地域で自分らしい生活を取り戻せることが重要です。

そのため、入院患者数や入院日数に依存した医療機関の収入構造を見直し、入院の長さではなく、治療や支援によってどのような成果が得られたかを評価する制度へ転換することを求めます。

その一つとして、**アウトカム連動報酬(成果連動型の診療報酬)**などの仕組みを導入します。

例えば、

  • 適切な治療によって症状が改善したこと

  • 不必要な長期入院を減らしたこと

  • 本人が希望する地域での生活へ移行できたこと

  • 退院後の再入院を防ぐための支援が行われたこと

  • 就労・就学・社会参加など、本人が希望する生活を実現できるよう支援したこと

  • 訪問診療、訪問看護、地域支援などによって安定した地域生活を継続できたこと

  • 隔離・身体拘束などの行動制限を減らすことができたこと

など、**患者本人にとって意味のある医療上・生活上の成果(アウトカム)**を適切に評価する仕組みを検討します。

これにより、

「患者を長く入院させるほど収入が得られる」仕組みから、
「患者が適切な治療を受け、地域で生活できるようになるほど評価される」仕組みへ

転換することを目指します。

ただし、単純に「早く退院させれば報酬が増える」という制度にしてしまえば、必要な入院まで短縮されるおそれがあります。

そのため、患者本人の安全、治療の必要性、本人の希望、地域で生活するための支援体制などを考慮し、「適切な医療を提供したうえで、本人にとって望ましい生活につながったか」を評価する制度とすることが重要です。

また、アウトカムを医療機関だけで自己評価するのではなく、患者本人の意見や第三者による評価も取り入れ、透明性の高い制度とすることを求めます。

私たちは、「入院日数=病院の収入」という考え方から脱却し、患者の回復、地域生活への移行、人権の尊重という成果を中心に医療機関を評価する精神医療制度への転換を求めます。



求める対応

私たちは、国に対して、以下のような精神医療制度の改革を求めます。

① 精神科病院への長期入院を減らす政策を進めること

精神科病院への長期入院を前提とするのではなく、可能な限り地域生活へ移行できる医療・福祉体制を整備してください。

② 総合病院の精神科を充実させること

精神疾患と身体疾患を一体的に治療できるよう、総合病院における精神科医療を充実させてください。

③ 認知症など専門的な入院医療を必要とする人への専門医療を整備すること

認知症など、専門的な入院治療や身体管理を必要とする人については、適切な専門医療を受けられる体制を整備してください。

④ 地域精神医療を充実させること

地域の精神科診療所、訪問診療、訪問看護、相談支援、福祉サービス、住居支援、就労支援などを充実させてください。

⑤ 入院継続の必要性を独立した機関が審査できる制度を整えること

精神科病院自身だけで入院継続の必要性を判断するのではなく、本人の意見を聴いたうえで、独立した第三者が入院の必要性を定期的に審査できる制度を整えてください。

⑥ 隔離・身体拘束を最小限にすること

隔離や身体拘束について、必要性、緊急性、代替手段の有無、継続期間を厳格に審査し、できる限り廃止・縮減してください。

⑦ 退院後の生活を保障する制度を整えること

退院先となる住居、所得保障、医療、訪問支援、就労支援などを一体的に整備し、「退院した後に生活できない」という問題をなくしてください。

⑧ 精神医療を利用する本人が制度改革に参加できるようにすること

精神医療を実際に利用した本人や家族、支援者の意見を政策決定に反映できる仕組みを整えてください。

私たちが目指す精神医療

私たちが目指しているのは、精神疾患のある人を医療から遠ざけることではありません。

むしろ、必要なときには質の高い医療を受けられ、必要がなくなれば地域に戻り、地域で生活を続けながら必要な支援を受けられる精神医療です。

「精神疾患があるから精神科病院に長期間入院する」という考え方から、

「必要な医療は適切な場所で必要な期間だけ受け、できる限り地域で暮らす」

という考え方へ。

そのために、精神科病院、総合病院、地域医療、福祉、住居、就労支援を組み合わせた新しい精神医療の仕組みをつくることを求めます。

「入院日数」ではなく「治療・地域生活の成果」を評価する診療報酬制度を導入すること

精神医療の診療報酬制度を見直し、入院患者数や入院日数を中心に医療機関を評価する仕組みから、患者本人にとって意味のある治療・回復・地域生活への移行などの「アウトカム(成果)」を評価する仕組みへ転換することを求めます。

そのため、**アウトカム連動報酬(成果連動型の診療報酬)**などの制度を導入してください。

例えば、

  • 必要な治療によって症状が改善したこと

  • 不必要な長期入院が減少したこと

  • 本人の希望に沿って地域生活へ移行できたこと

  • 退院後も地域で安定した生活を継続できていること

  • 再入院を防ぐための支援が適切に行われていること

  • 隔離・身体拘束などの行動制限を減らせたこと

  • 就労・就学・社会参加など、本人が希望する生活を実現できるよう支援したこと

など、患者本人の回復や生活にとって重要な成果を医療機関の評価・報酬に反映する制度を整備してください。

ただし、単純に「早く退院させれば報酬が高くなる」という制度ではなく、必要な治療を十分に行い、本人の安全・意思・生活の質を尊重したうえで、どのような成果につながったのかを評価する仕組みとしてください。

また、医療機関だけによる自己評価ではなく、患者本人の評価や第三者による評価も取り入れ、透明性のあるアウトカム評価制度としてください。

これにより、

「患者を長く入院させること」ではなく、
「必要な医療を提供し、患者が地域で生活できるようになること」

が適切に評価される精神医療制度への転換


エールの使い道

署名は無料で参加できます。署名だけでも大きな力になります。

もしエール(寄付)をいただいた場合は、署名活動に必要な費用として大切に使用します。

具体的には、

  • 署名簿・資料の印刷費
  • 制度改革に関する資料の作成費
  • 提出先への交通費・郵送費
  • 活動を広げるための広報費
  • ウェブサイト等の活動維持費

などに使用します。

活動に使用した費用については、可能な限り分かりやすく公開します。

発起人プロフィール

この署名活動は、日本の精神医療について考え、精神疾患のある人も一人の市民として尊重され、地域で生活できる社会を実現したいと考える個人が発起人となって立ち上げる活動です。

精神医療を利用する本人、家族、医療・福祉関係者、研究者、法律関係者、地域住民など、さまざまな立場の人が参加し、立場の違いを超えて、精神医療における人権と地域生活について考える場をつくることを目指します。

特定の政党、政治家、宗教団体などへの支持を目的とする活動ではありません。

SNS・関連リンク

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最後に

精神疾患は、誰にでも起こり得るものです。

精神医療を利用する人を「患者」という立場だけで見るのではなく、地域で暮らし、学び、働き、人間関係を築き、自分の人生を選択する一人の市民として尊重することが必要です。

必要な医療をなくすのではなく、必要な医療をより良い形に変える。

入院が必要な人には適切な入院医療を。

地域で生活できる人には地域で生活できる支援を。

身体疾患がある人には身体疾患の治療を。

そして、本人の意思と尊厳が最大限尊重される精神医療を。

私たちは、こうした精神医療への転換を求めます。

日本の精神医療を、病院中心から地域生活中心へ。
医療を受ける人の人権と尊厳を守る精神医療へ。

この変化を実現するために、皆さまの署名への参加をお願いします。

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暮らしの安心、豊かな自然、受け継がれてきた文化。失ってからでは、取り戻せないものがあります。

私たち一人ひとりに大きな権力はありません。けれど、誰にでも社会を動かせる力があります。それが「声」です。

声を上げなければ、何もなかったこととして社会は進んでいく。でも、一人の声にもう一人の声が重なり、何千、何万となれば、社会を動かす力になる。

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