いじめ防止対策推進法の見直しを求めます― 認知は更に広く、評価はもっと厳格に、重大事態調査は深刻な事案に重点を ―

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いじめ防止対策推進法の見直しを求めます― 認知は更に広く、評価はもっと厳格に、重大事態調査は深刻な事案に重点を ―

  • 提出先:文部科学大臣
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作成者:いじめ撲滅.COM 普津澤峻

活動詳細

はじめに

私たちは、国及び国会に対し、いじめ防止対策推進法と関連制度について、「認知の基準」と「評価の基準」を分けることを中心とした見直しを求めます。

目指すのは、いじめを認めやすくすることでも、認めにくくすることでもありません。

子どもの被害を見逃さないため、いじめが疑われる事案を認知する基準は、現在よりも広くする。

その一方で、事実確認を行った後に「いじめ」に該当するかどうかを判断する「評価」の基準は、現在よりも明確かつ厳格にする。

さらに、多くの人員、時間、専門性を必要とする重大事態調査については、限られた調査資源を深刻な事案に重点的に投入できる仕組みへ見直す。

私たちは、

認知は更に広く。

評価はもっと厳格に。

重大事態調査は深刻な事案に重点を。

という三つの考え方を柱とした制度への見直しを求めます。

活動を立ち上げた理由

2013年に施行された「いじめ防止対策推進法」は、子どもの被害を見逃さないために重要な役割を果たしてきました。

現在の法律では、一定の人的関係にある他の児童生徒から心理的または物理的な影響を受け、その対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているものを「いじめ」としています。

この幅広い定義には、学校側の判断によっていじめを狭く捉え、子どものSOSを見逃すことを防ぐという重要な意味があります。

私たちは、この考え方を後退させるべきではないと考えています。

むしろ、本人が苦痛を訴えている場合だけではなく、行為の内容や当事者の関係、周囲の状況などから、いじめが疑われる場合も拾い上げられるよう、認知の基準はさらに広げるべきです。

その一方で、問題を広く認知するための基準と、確認された事実を「いじめ」と評価するための基準には、それぞれ異なる役割があります。

認知の段階では、被害を見逃さないことが重要です。

評価の段階では、当事者双方の言動や関係、それまでの経緯、行為の一方性や継続性、力関係、悪質性などを踏まえて判断する必要があります。

そこで私たちは、それぞれの目的に合った基準を設ける必要があると考え、この署名活動を立ち上げました。

解決したい問題

現在の制度について、私たちは大きく三つの課題があると考えています。


一つ目は、「認知の基準」と「評価の基準」が明確に分けられていないことです。

子どもの被害を見逃さないためには、いじめの可能性がある事案をできる限り広く拾う必要があります。

しかし、認知と評価に同じ基準を用いると、認知の段階で「いじめとまでは言えない」と判断され、本来拾うべき事案が見逃される可能性があります。

反対に、被害を見逃さないために「いじめ」を幅広く認知すれば、その認知自体が最終的な評価と受け取られ、相手とされた子どもが「いじめの加害者」と見なされる可能性もあります。

そこで、認知の基準と評価の基準を分け、まず「いじめ疑い」として広く認知し、その後に必要な事実を確認した上で、共通の評価基準によって「いじめ」に該当するかどうかを判断する仕組みが必要だと考えています。


二つ目は、学校現場の負担です。

教師の長時間労働や人員不足が問題となる中、学校には、子どもの異変の把握、当事者への聞き取り、事実確認、判断、記録、保護者への説明など、多くの対応が求められています。

そのような状況で、

「もっといじめを見つけてください」

「もっと丁寧に調べてください」

「絶対に見逃さないでください」

と求め続けるだけでは、学校現場の負担をさらに大きくする可能性があります。

だからこそ、認知の範囲を広げるだけではなく、評価の基準と手順を明確にし、できる限り標準化することが必要です。

国が共通の評価項目や手順を示すことで、教師が事案ごとに「何を基準に判断すればよいのか」と迷う場面を減らすことができます。

また、学校だけでは評価が難しい事案については、教育委員会や外部の専門家から支援を受けられる仕組みも必要です。

子どもの問題を広く拾うために、教師の仕事を際限なく増やすのではない。

広く拾うからこそ、その後の判断を標準化し、教師の判断に伴う負担を軽減する。

この視点も重要だと考えています。


三つ目は、重大事態調査を担う人員や専門家に限りがあることです。

重大事態調査には、関係者への聞き取り、資料の収集や分析、専門家による検討、報告書の作成など、多くの人員、時間、専門性が必要です。

重大事態調査の対象が増える中、調査体制が十分に整わなければ、一件ごとの調査が長期化したり、特に深刻な事案に十分な調査資源を投入できなくなったりする可能性があります。

通常の「いじめ疑い」は広く拾いながら、重大事態調査については、深刻な事案に十分な人員を配置し、必要な専門性を確保できる仕組みにする必要があると考えています。

求める対応

私たちは、国及び国会に対し、いじめ防止対策推進法と関連制度について、次の見直しを求めます。


1.認知の基準を現在よりも広げること

本人が心身の苦痛を訴えている場合だけではなく、行為の内容や当事者の関係、周囲の状況などから、いじめが疑われる場合についても、「いじめ疑い」として認知できる制度を求めます。

この段階では、「いじめがあった」と結論付ける必要はありません。

疑いがあれば、まず拾い、必要な事実確認や対応につなげます。


2.「いじめ」を評価するための共通の基準を設けること

「いじめ疑い」として認知した後は、必要な事実確認を行います。

その上で、一方性、反復性・継続性、当事者間の力関係、故意性、集団性、行為の態様や悪質性、被害の程度、その状況から逃れることの困難性、行為に至るまでの経緯などを考慮し、共通の基準によって「いじめ」に該当するかどうかを評価できる制度を求めます。

これらの要素を全て満たさなければ「いじめ」にならないという意味ではありません。

一度の行為であっても、その内容や悪質性などによって「いじめ」と評価できる仕組みにします。

また、確認の結果、「いじめではない」と評価された場合であっても、子どもに支援が必要であれば、必要な対応を行うことを求めます。


3.評価の手順を標準化し、学校現場の負担を軽減すること

国が共通の評価項目や手順を示し、通常の事案については、学校が一定の手順に沿って評価できる仕組みを求めます。

学校だけでは評価が難しい事案については、教育委員会や外部の専門家から必要な支援を受けられる体制の整備を求めます。

認知する事案を増やすだけではなく、その後の判断を標準化することで、教師の判断に伴う負担を軽減することを求めます。


4.重大事態調査の基準と体制を見直すこと

現在の重大事態調査の運用状況、調査に必要な期間、人的体制、専門家の確保状況などを検証し、限られた調査資源を特に深刻な事案に十分投入できるよう、重大事態に該当する基準や、調査のあり方そのものを見直すことを求めます。

ただし、重大事態調査の対象にならなかった事案について、対応や支援を行わないという意味ではありません。

重大事態に該当しない場合でも、必要な事実確認、安全確保、対応、支援を行う仕組みは維持します。


私たちが求めているのは、

被害を見逃さないこと。

そして、

誰かを安易に加害者と決めつけないこと。

さらに、

教師だけに過度な負担を背負わせないこと。

この三つを両立できる制度です。


認知は更に広く。

評価はもっと厳格に。

重大事態調査は深刻な事案に重点を。

子どもを守ることと、教師を守ることを対立させるのではなく、教師が子どもを守りやすい制度を整える。

そのために、いじめ防止対策推進法と関連制度の見直しを求めます。

エールの使い道

ご寄付は任意です。署名だけでも大きな力になります。

エールをいただいた場合は、資料作成費、印刷費、交通費、広報費などの署名・政策提言活動に必要な経費のほか、継続的に活動を行うための活動維持費として大切に使わせていただきます。

活動維持費には、調査、資料作成、関係者との連絡・調整、情報発信など、この活動を継続するために必要な人的・運営上の費用を含みます。

発起人プロフィール

普津澤 峻(ふつざわしゅん)

2018年に「いじめ撲滅ドットコム」を開設しました。

これまで、いじめや学校問題について、子ども、保護者、教師、学校管理職からの相談、学校や教育委員会との話し合い、関係者からの聞き取り、情報発信、条例改正を求める請願、個別事案の対応を求める陳情などの活動を行ってきました。

活動を続ける中で、被害を訴える子どもを見逃してはならないことはもちろん、一方の情報だけで誰かを加害者と決めつけることの危険性や、学校現場だけに多くの判断や対応を求める制度の限界も感じてきました。

特定の立場だけに偏った制度ではなく、子どもの被害や異変を広く拾い、確認された事実に基づいて公平に評価し、教師にとっても運用しやすい制度にする必要があると考えています。

そのため、「認知の基準」と「評価の基準」を分けることを中心とした、いじめ防止対策推進法の見直しを提案しています。


詳しい改正案について

この署名活動で提案している制度改正の考え方、具体的な評価基準、現行制度との違いなどについては、「いじめ撲滅ドットコム」で詳しく説明しています。

詳細はこちら:いじめ防止対策推進法改正案「認知は更に広く、評価はもっと厳格に、重大事態調査は深刻な事案に重点を」/いじめ撲滅ドットコム 普津澤峻

新着報告

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メッセージ

2026/08/20
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碓井克幸
認知の基準と評価の基準に関する考えに賛同致します。

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Voiceに集う人々のイラスト

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声を上げなければ、何もなかったこととして社会は進んでいく。でも、一人の声にもう一人の声が重なり、何千、何万となれば、社会を動かす力になる。

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